4人が本棚に入れています
本棚に追加
美羽が死んでから、俺は仕事に行く気にもなれず、ひたすらに部屋に引きこもっていた。
毎日決まって、美羽の携帯に電話をかけた。
最初のうちは、美羽が死んだことが信じられなくて…何事もなかったかのように、美羽が電話に出るんじゃないかと思って…。
美羽の死を自覚しだした頃からは、留守電の美羽の声が聞きたくて…
何度も何度も、電話をかけた。
馬鹿みたいだ…
美羽の携帯は…美羽の形見として俺が受け取り、机の引き出しに閉まってあるっていうのに…。
食事もほとんどとらなかった。
どうしてもお腹がすいたときは、冷凍庫からずいぶん前に買い込んだ冷凍食品をチンして食べた。
死んだように生きていた。
最初のコメントを投稿しよう!