ファーストコンタクト

2/4
1256人が本棚に入れています
本棚に追加
/1462ページ
「ふぁ~、そろそろ寝ようかな……」 俺は自室のベッドの上に寝ころび、あくびをしながら大きく伸びをしていた。伸ばした手で頭の上の目ざまし時計をとって見ると、もう12時をまわっていた。明日1日学校へ行ったら次の日は休みだ。あっと言う間に一週間がすぎ去った気がする。 「ん?」 時計から天井に視線を移したその時、俺は信じられないものを見た。 それは目がつぶれそうなほどに光り輝く閃光、俺は眩しさに耐えきれず腕で目を覆った。 「キャッ!」 「うっ!」 次の瞬間、俺の腹部に激しい痛みと悲鳴のような女の子の声が……。 俺は痛みと重みを感じながら覆った腕をどかし、目を開いた。 「うわっ! 誰だ、おまえ!」 眩しい光の残光を背後に、その女の子は俺の腹の上に馬乗りになっていた。しかもコスプレよろしく、アニメなんかでよく見るパイロットスーツみたいな服を着てだ。 これはなんの冗談だ?と、思いながら腹の上の女の子をよく見てみる。 腰まである長い髪が銀色に輝いて眩しい。整った顔立ちにきりっとした目、天使は見たことないが、もしいるとしたらこんな感じだろうか。 「いったぁ~い。……あ、こんな所に出ちゃったのかぁ」 俺の質問は無視して、女の子は顎に手を当てて困った顔をする。 「お、おい! お前、どっから入ってきたんだよ! ってか、人の家に勝手に上がりこんでなんのまねだ?」 「うっさいわね~」 またもや俺の質問はスルーして、こっちを睨んでいる。いったいどういうつもりなのだろうか。っつーか、なんでそっちが怒ってるの? 昔、テレビであったドッキリカメラの類か、あるいは新手のストーカー?まてまて、それよりどうやってこの部屋に入ってきたんだ?そんな事を考えていると、腹の上の女の子は俺の胸元をじーっと眺めて、そのまま視線を俺の顔へと移した。 「はっは~ん、そういうことね……」 「ど、どういことだよっ!」 「こういう事よ! あなた、これから私と一緒に来て!」
/1462ページ

最初のコメントを投稿しよう!