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「ふぁ~、そろそろ寝ようかな……」
俺は自室のベッドの上に寝ころび、あくびをしながら大きく伸びをしていた。伸ばした手で頭の上の目ざまし時計をとって見ると、もう12時をまわっていた。明日1日学校へ行ったら次の日は休みだ。あっと言う間に一週間がすぎ去った気がする。
「ん?」
時計から天井に視線を移したその時、俺は信じられないものを見た。
それは目がつぶれそうなほどに光り輝く閃光、俺は眩しさに耐えきれず腕で目を覆った。
「キャッ!」
「うっ!」
次の瞬間、俺の腹部に激しい痛みと悲鳴のような女の子の声が……。
俺は痛みと重みを感じながら覆った腕をどかし、目を開いた。
「うわっ! 誰だ、おまえ!」
眩しい光の残光を背後に、その女の子は俺の腹の上に馬乗りになっていた。しかもコスプレよろしく、アニメなんかでよく見るパイロットスーツみたいな服を着てだ。 これはなんの冗談だ?と、思いながら腹の上の女の子をよく見てみる。
腰まである長い髪が銀色に輝いて眩しい。整った顔立ちにきりっとした目、天使は見たことないが、もしいるとしたらこんな感じだろうか。
「いったぁ~い。……あ、こんな所に出ちゃったのかぁ」
俺の質問は無視して、女の子は顎に手を当てて困った顔をする。
「お、おい! お前、どっから入ってきたんだよ! ってか、人の家に勝手に上がりこんでなんのまねだ?」
「うっさいわね~」
またもや俺の質問はスルーして、こっちを睨んでいる。いったいどういうつもりなのだろうか。っつーか、なんでそっちが怒ってるの?
昔、テレビであったドッキリカメラの類か、あるいは新手のストーカー?まてまて、それよりどうやってこの部屋に入ってきたんだ?そんな事を考えていると、腹の上の女の子は俺の胸元をじーっと眺めて、そのまま視線を俺の顔へと移した。
「はっは~ん、そういうことね……」
「ど、どういことだよっ!」
「こういう事よ! あなた、これから私と一緒に来て!」
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