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「なぁ……お前のいる世界に行きたいよ」
画面を親指でなぞりながらそう呟いていた。
「ちょっと! 柏木君!」
女の声がした。
それはもちろん現実で。
イヤホンしてるのに、ハッキリと。
「あの……もうすぐホームルーム始まるんだけど」
「……」
こういう時はスルーが良いのか?
選択肢が見えない……
「学級委員として言われるのは私なの! だからゲーム、やめてくれない?」
「別に誰にも迷惑かけてないだろ?」
「私にかけてるの!」
「……分かったよ」
渋々ゲームを中断させる。
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