風結ぶ花の行方

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「そ、そうか。」 名残惜しそうに廣田は音羽から手を離した。 「最後に一つだけ言わせておくれ、音羽もし京が嫌になったらいつでも帰ってきていいんだよ。あと、文は必ず送っておくれよ。」 「はい、父様。父様こそ体に気をつけてくださいね。では、行って参ります。」 父に極上の笑顔を見せて頭をひとつ下げた。 そして、譲葉の手を握り前進する。 「行って参ります。」 各自、廣田に別れを告げる。 廣田が、懐から布をとりだし目尻をぬぐいながら 「音羽、皆さん。ごっ達者で!」
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