年上の男

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俺は、相馬さんに「可愛らしい」と告げようと口を開いた時、 「もう、やめろよ…そんな昔の話」 上目遣いに黒目がちな瞳が俺をみる。 顔が赤らんでいる所を見ると、俺が続きを言うと思って恥ずかしがっているのだろう。 なんだか特別のご褒美を前倒しでもらったような気分だ。 「分かってるよ。でも、俺が言いたいのは、心配も程々にしないと、またあんな事になるぞって話だ、な」 前倒しの幸福に感謝の念を込めて、ニカッとわらってやる。
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