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守衛室でモニターを監視していたエルモは、ぼんやりと警備員と浮浪者の様子を眺めていた。
エルモは大学を卒業したばかりだったが、就職難の煽りをくらい、地元スーパーの守衛という仕事を、「学歴無視のコネ」でなんとか手に入れていた。
僕も紙一重でああなっていたかもしれないな・・・・。
そんな思いを巡らしながら、眠気覚ましのコーヒーを口にしようとしたその時、監視モニターの中で異変が起こった。
口をモゴモゴさせながら、ニヤニヤと天井を見つめ、首を左右に揺らしていた浮浪者が、突然警備員に向き直り、何かを話しかけたのだ。
その瞬間、警備員の顔はモニター越しにも分かるほどに血の気の失せた顔を、驚愕の表情で歪ませた。
そして、糸の切れた操り人形のように、その場に崩れ落ちた。
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