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エンデが口を挟もうとすると、「開かせたら終わりだ」と、ミカエルが隣で囁いた。
「ミカエルの言うとおりだ。奴の言葉を聴いたら、間違いなくお前みたいなアホは死ぬな。それが嫌なら、死ぬ気で奴の口を閉ざしたまえ。では私は失礼するよ。色々と忙しいものでね」
延髄のあたりで何かが擦れたような音がして、ウリエルからの通信が途絶えた。
エンデは心から帰りたくなった。
要するにロトは、呪文みたいなヤバげな何かを口から吐くか出すかして、人を殺せるってことだ。
奴はB級ホラー映画に出てくるような、危険度の高い変態で、しかもその映画の主人公は『俺』らしい。
エンデは今まで観たくだらない映画を思い起こして、ふとある事実に思い至った。
それは、「B級ホラーではよく主人公が死ぬ」という事と、うまく生き抜いても必ず「続きがあるよ」という感じで終わるという、どうでもいい事だった。
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