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「預言者よ、君の子は幼く、何一つ分かっちゃいないが、その存在だけで君を『結婚』という契約に縛り付けたわけだ」
ミカエルはエンデの目を見つめながら、いつにもなく真剣に話しかけた。
「考えてもみるんだね、君も、エヴァも、その人生は混沌だったろう? 何一つ約束されない。寄るべなく、頼りなく、ただ暗闇を漂って、今ようやく確かなもの、『テミス』という礎石にしがみつけたのさ」
エンデはテミスを見た。
抱っこ紐の中で、父親の広い胸にしがみつくように、安らかに、穏やかに眠っている。
「つかまっていたのは俺ってわけか・・・・。何となく分かってたけどな」
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