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「一度死んでみたらどうかしら、少しはその脳みそもまともになるでしょうに」
と緋山凛は天野智に向かって言い放った。
全員が全員美人だと認めるであろう整った顔の美少女。名前の通り凛とした切れ長の瞳で艶やかな真っ黒の長髪にスラッとしたモデル体型でどう表現しようとも慎ましいレベルの胸…それが彼女だ。
ふと智がそんな事を考えているといきなり睨まれた。
「ねぇ…智?今失礼な事を考えなかったかしら」
鋭い洞察力だ。慌てつつも智は誤魔化してみる事にした。
「なぜそんな事を言われているのか原因を思い返しているんだよ」
…ただたんに雑談をしていたはずなのだが何が琴線に触れたのかいきなりのあの暴言である。
「嘘ね。私の事を考えていたでしょう」
「なぜそう思うんだ」
「哀れむような目でこちらを見ていたからよ」
「馬鹿な、俺は胸なんて見ちゃいな――」
いきなり胸倉を掴まれる智。同時に失言を悟ったようだ。
「なぜあなたは胸だと思ったのかしら?こちらを見ていたとしか私は言ってないはずだけど?」
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