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「毎日こんなご飯を食べられるんだから咲の将来の旦那さんは幸せ者だな」
しみじみと言う。
「お兄ちゃんが結婚しなければずっと食べられるよ?」
「それも良いけどきっと咲には格好良いお似合いの相手が現れるよ。そいつに譲るさ」
「譲らなくても良いのに…(お兄ちゃんとお似合いになりたいんだから)」
「そんなに俺と一緒が良いのか…いつまで経っても兄思いの妹を持って俺は充分幸せだよ」
微笑みながら咲の隣に行き頭を撫でる智。
咲もつられて微笑む。
「いつも撫でてくれるよね…そんなお兄ちゃんが大好きだよ」
最早兄妹愛を超えた感情が見え隠れしている。
「妹が好きじゃない兄なんていないよ」
撫で続ける智。
「(ありがとう、私だけのお兄ちゃん…)」
「ん?何か言ったか?」
「何にも言ってないよっ。えへへっ、名残惜しいけど宿題あるから部屋に行くね」
「ああ、分からなかったらいつでも聞きにおいで」
「ありがとっ、お兄ちゃん!でも復習だから多分大丈夫だよ。おやすみなさいお兄ちゃん」
「ああ、おやすみなさい」
パタパタと急いでいるかのように部屋へと向かう咲…戻ってすぐに一人こう呟いた。
「いつも優しいお兄ちゃん…そんなだから女狐がまとわりつくんだ…けどそんなお兄ちゃんだから大好き…絶対……渡さないんだからぁ…」
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