第五幕

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色んなものが次々に浮かぶ 私は机に向かい 浮かんだものを紙に書き留める 朱い・・朱 炎 華恋「炎・・・火が見える。芹沢さんが、そこは大和屋・・・・・ああっ・・いやああぁ」 私の異様な様子に気づいた彼が私の肩を揺さぶる 土方「おい、華恋、華恋」 華恋「お父様とお母様が・・・」 土方「華恋、しっかりしろ」 華恋「あっ」 意識が覚醒され 華恋「と・・し・・さん」 土方「何を見た」 私は見たものを土方さんに話した 華恋「今のはまだ先の出来事です。蝉の声がしました」 土方「解った。島田に芹沢の監視をさせる」 こくりと頷く 立ちが上がろうとした瞬間、突然、脱力感が襲ってくる ふらっ 倒れそうになった私を歳さんが支えてくれた 土方「大丈夫か」 彼にしがみつき 華恋「さっきの予知が両親が死んだときを思い出してしまって」 土方「大丈夫だ」 その一言で安心出来る ぎゅっ 顔を上げ彼の顔を見る 土方「やべえ」 華恋「えっ」 土方「その顔やべぇな」 そう言うと布団に寝かされる 華恋「土方さん・・・んんんっ」 唇が下へ下へと下りていく 華恋「あっ」 身体に甘い痺れが襲ってくる 幾度となく快楽の園へ導かれる 土方「抱いても抱いても足りねえな」 華恋「もう、駄目です」 意識が飛びそうだ 土方「まだだ、まだ足りねえ」 夜半過ぎた頃丞さんが戻ってきた。 着流しを羽織り彼は部屋から出て行った。
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