531人が本棚に入れています
本棚に追加
/111ページ
土方「確かに、あいつらに飯作らせたら食べれるものじゃねえし、頼めるか」
華恋「はい、叔父様の道場でもずっとそうしてきたので、仕事の合間に稽古させて頂ければそれでいいです」
土方「そうか、解った。隊士達に相手するように言っておく」
華恋「はい」
私は笑顔で答える
土方「そんなに稽古出来ることが嬉しいか」
華恋「はい、ずっと稽古休んでいたので早く稽古したいです。」
土方「無理はするなよ。あと、予知を見ても逐一報告することはねえ、お前の判断に任せる。だが、お前を苦しめたり悩ませたりはしたくねえから判断に困ったらどんな事でも報告しろ」
私は頷く
土方さんは言葉では利用すると言っているけどちゃんと私の事も考えてくれている。
敢えて利用という言葉を使ったのだろう
やはり、優しい人だ
土方「さて、お前も元気になったことだ。今日は、大広間で飯食うぞ」
華恋「いえ、私はこちらで大丈夫です。」
土方「そうか、解った。俺は久々に行ってくる」
華恋「はい、そうされて下さい。」
土方「ああ、飯は隊士に運ばせる故、部屋で待ってろ」
そう言うと土方さんは出て行った。
私も自室に戻り、着物に着替えた
「華恋さん、食事をお持ちしました。」
襖を開けると、見覚えのない隊士が膳を持って立っている
華恋「ありがとうございます。新隊士の方ですか」
「はい、怪我の具合は大丈夫ですか」
華恋「はい、ご心配おかけしました。明日から復帰します」
「それは、良かったです。では」
そう言うと彼は出て行った。
お膳を机に運び食べようとすると
文が机に置いてあることに気づいた
最初のコメントを投稿しよう!