第五幕

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間者・・・・ 私は急いで廊下に出るが彼の姿はもうなかった 部屋に戻り文を開いてみる 『近々、京に入る。会いに行く』 そんな内容の文だった。 この文の主がどんな人で私とどんな関係なのか知りたい 知らないことが多すぎる でも、それはきっと土方さんが許してくれないだろう それに、土方さんはきっと何か知っている そんな気がする しばらくすると、土方さんが戻ってきた。 私は文の事を土方さんには黙っておくことにした。どのみち、外には出れない身、ほとんどが屯所の中に居るので危険はないだろうと判断したからだ。 この判断が間違いだったと気づくのは少し先の事だ 土方さんの自室から私の部屋へと続く襖が開き土方さんが入ってきた 土方「夕餉は済ませたか」 華恋「はい」 土方「そうか、俺は今から新八、左之達の隊と町へ巡回に行ってくる」 華恋「はい、解りました。お気をつけて」 土方「ああ、帰りは遅くなる、先に寝てろ」 華恋「はい、あ、土方さん」 土方「どうした」 私は、そっと紙を差し出した。 彼は、紙を開き目を通すと 土方「解った。」 彼はそれだけ言うと部屋を出て行った。
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