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華恋「ハァ、ハァ、ハァ」
終わった
土方「華恋、大丈夫か」
華恋「はい」
そして、土方さんはすぐに私を自分の後ろに隠す
土方「それで、お前たちは何だ。吉田道場を襲った奴らの仲間か」
「貴方が壬生浪士組の副長の土方さんですか」
土方「ああ」
「初めまして、俺は栄太郎 またの名を吉田 稔麿」
土方「チッ」
大きな舌打ちが聞こえる
土方「華恋はお前たちの所には行かせねえ」
「今日は、華恋に会いに来ただけなんで、まあ、また近いうちにすぐに会うことになるだろうけど」
華恋「吉田って貴方は私の何」
稔麿「血縁関係者とでも言っておこうか、君の能力を知りたかったけど、今日のとこは帰るよ。また近いうちに会いに行くよ。仲間が言ってた通り、たいした剣捌きだ。俺たちの元に戻ってきたらすぐに使えそうだ。ククククッ」
土方「てめえ」
土方さんが剣を抜く
稔麿「おおおっと、どうせあんたらとはすぐに戦うことになるだろうから、手合わせはその時にでも」
そう言いながら稔麿は去って行った。
使えるとは何
あの人は何をしている人なんだろうか
土方「恋・・・華恋」
ハッ
華恋「あ、はい」
土方「大丈夫か」
華恋「大丈夫です。帰りましょう」
私の着物は返り血が飛び散っている
人通りが少ないとはいえ長居は無用だ
屯所へ帰りつき部屋で血の着いた身体を拭いていく
土方さんの配慮で中までは監察方が使う道から入ってきた
汚れた着物を脱ぎ捨て、買ってもらった着物を手に取る
綺麗な着物
「こんな綺麗な着物私が着てもいいのかな」
人を斬ったのに今までみたいな罪悪感を感じない
「薄情だな」
土方「その着物はお前の為に買ったものだろ、お前が着なくて誰が着るんだ」
スーッ
奥の襖開き土方さんが入って来た
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