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総司が漸く絞り出した叫び声で、美緒は銀之助の首筋から顔を離し振り返った。
当の本人は上半身裸のまま頬を染め、身じろぎもせず目を閉じて何かに耐えている。
二人が急いで入って来ると、安心したように息を吐いて顔を上げた。
「勝君遅いよ。
傷口どんどん腫れてきちゃってる。」
「傷診てたの?
何で銀ちゃん裸なの?」
勝之進は浮かんだ疑問を矢継ぎ早に告げるが、美緒の視線は絶対零度で総司に注がれる。
「勿論謝りに来たんですよね?
そうじゃないなら治療するんで出てって下さい。」
「そうだけど、先に質問の答が聞きたいな。」
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