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「お前俺に恨みでもあんのか?
つうかもうこれでいいや。」
十分に湿った手拭いを首にあてがい、落とさないよう気を付けながら濡れた着物を投げ捨てた。
寝間着へ着替えている間に美緒が押入れを開けて、銀之助の布団を出す。
手早い支度が済むと、手持ち無沙汰で座っている総司に同行を促した。
「勝、怒ってないから気にすんな。
お前も早く寝ろよ。」
涙目の頭を軽く撫でて笑い掛け、笑顔を確認すると三人は総司の部屋に向かう。
布団を置いてすぐに立ち去ろうとした美緒を、銀之助が呼び止めた。
「お前さ、さっきみたいのあんまり他の奴にすんなよ。」
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