光の向こう

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そうだ。俺はあの日いたたまれなくて家から飛び出したまま、トラックに跳ねられて死んだ。 じゃあなんでまだ意識があるんだよ。 魂?ふざけるな 「おい、大丈夫か?」 ジャージの男が心配そうに顔をのぞきこむ。 「…俺なんで地獄おちねぇの」 「なに?」 「あんた教員だっけ?じゃあ俺が前世で何やったのかもどうせ知ってんだろ」 「…俺か?ああ、まあ大体受け持つ生徒のことは校長に聞くがな。俺らの仕事は普段の担当の科目教える他に、担当生徒の悩みを聞くことだからな…ああ、それと生徒を守るための術と、魂を消す術はもってるな」 「魂を消す?」 「ああ、俺達教員だけが生徒の魂を消す技術を持ってる。もちろん一度も使ったことねーけど。」 「…じゃあ消せ」
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