音の無いセカイ。

障害の発覚。

普通は、赤ちゃんというものは、大抵半年位で首が据わる。

その後は、寝返り、つかまり立ち、歩行と段階を踏んで、大体１歳半までには、赤ちゃん言葉を発する。

私の場合は、一歳を過ぎても、首が据わらなかった。

個人差はあるものの、さすがにおかしいと考え始めた両親。

音のオモチャにも反応せず、笑うこともなく、ただ虚空を見つめているだけだった。

そこで、父が医者だった為、大病院で検査を受けることを勧めた。

結果は、両親が恐れていた事だった。
残酷な響きのある「障害者」

発育の遅れで、知的障害、聴覚障害を持っていると告げられた。

この時の心情は、いかばかりか…。
今でも、両親に聞いたことはない。
誰にとっても残酷な現実だからだ。