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「はへ――――。たけちゃん何時の間にこんな友達出来てたんだ」
数日後屋上に姿を見せたのは案の定彼女だった。
俺と獄寺君を見て彼女は率直な感想を述べていた。
まあ…………確かに山本に対して俺と獄寺君って不思議な組み合わせかもしれないけど……。
「山本テメー十代目の前で女自慢か?」
案の定怒る獄寺君を慌てて止めた。
山本に限ってそんな事は無いと思うんだけど……一応相手は女の子でも不良なんだし怒ったら恐いかもしれないと思ったからだ。
「獄寺くんそんな言い方駄目だってば……」
「ははは何言ってるんだよ、さっき説明しただろ?俺の幼馴染みだって」
獄寺君の言い分に対し、山本はいつもの様子で笑い言う。
そんな中、ちらっと彼女の事を見てみると怒る様子もなく、不思議そうな表情をしつつも楽しそうに俺達の様子を見ていた。
「ほら音羽、自己紹介自己紹介」
山本が隣に座っている彼女の背中をポンポンと叩きながらそう言う姿は確かに『彼氏と彼女』に思えた。
現に此処に来てから二人はぴったりとくっついていたし。
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