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「わ……悪い事聞いちゃったかな……」
どうやら山本と彼女は義兄妹の関係であるらしい。
悪い事を聞いてしまったと謝ろうとしたのだが、相変わらずのへらへら笑顔で彼女は言った。
「別に」
「別にって…………」
えぇ――、普通気にする事じゃないのかな…………。やっぱりそこは山本と兄弟なんだなぁ……と俺は思った。
強い子なのかなぁ、と思っていたら彼女は山本にくっつきながら言う。
「たけちゃんがいるもんね――」
「そうだな」
ぐしぐしっと頭を撫でる姿はやっぱり兄弟と言うよりも恋人に見える。
その姿に獄寺君が思いっきりキレてしまった。
「テメー結局は十代目に対して女自慢に来ただけじゃねーか!」
「ちょっ…………獄寺君落ち着いてってば !! 」
慌てて獄寺君の事を押さえるとその様子を見て彼女は面白そうに笑うのだった。
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