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「あれっ?」
掃除後、ゴミ捨て場にゴミを運んでいると見覚えのある姿が視界に入った。
それは音羽だった。
音羽の周りにいるのは明らかに『不良』としか思えない学ランを着た人達。
もしかして音羽が絡まれてしまっているのでは無いかと思って慌てて近寄ると様子が少しおかしかった。
上下関係………………音羽が……上?
「知らないよ、そんな事言われても」
呆れ顔で音羽はそう言っていた。
何か頼み事をされた、と言う訳でもなさそうで、どちらかと言うと尋ねられている、と言う雰囲気だ。
「姐さんなら所在を知ってると思ったのですが……」
「姐さん呼ぶな」
ぐっと握り拳を作って言った音羽に不良達が皆恐れていた。
不良の頂点にでも立っているのかなぁ………音羽って。
「どうせあの馬鹿の事だから屋上で寝てるとかじゃないの?」
「屋上はもう行ってきましたが姿はありませんでした」
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