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俺の名前は綾坂拓哉。
晴れて高校生になった俺は家を出て安アパートで一人暮らしをする事になった。
理由は両親の別居問題だ。母さんが浮気をしていたのが父さんにバレてしまい、大喧嘩をして別居となってしまったのだ。
二人の仲は悪くなっても、俺には結構甘い。だからどちらが育てるかという理由でまた揉め出したので俺が一人暮らし宣言を出した。
…とまぁこれが一人暮らしの成り行きだ。
反対を押し切って家を出たが、まだ高校生になったばかりの俺ではアルバイトで食費を稼ぐのがやっとだ。
しかし家族から仕送りをしてくれるようなので、それを使って必要な物を買おうかと思っている。
「お客さん、着いたぜ?」
拓哉「あっ、はい」
運転手の声により俺はハッと我に返る。もう着いたのかと窓から覗き込めば白いコンクリートに覆われたアパートが目に入った。
「お客さん、会計」
このタクシー運転手は早く会計を出して欲しいのか、手を出している。
俺は内心それを見て苦笑いを浮かべながら金を払い車から降りた。
拓哉「ここが今日から俺の暮らすアパートか…」
アパートを見上げ、ボソリと呟いた俺は新しい生活に胸を弾ませながら歩き出した。
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