第一話『未来の死体』

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開かずの部屋? 羅菜「いいの?あそこは確か十年くらい前から開かないんでしょ?それに、前にあそこに住んでいた人とか色々………」 豪「羅菜さん、その話はまた今度してあげて下さい 引っ越し初日から拓哉君を不安がらせないで」 何やら妙な雰囲気で話す二人を見て俺はさっきまでの期待が萎えていく気がした。 まさかとは思うがこれから住む部屋は曰く付きなのだろうか? 豪さんの言葉を聞いて羅菜は俺を見ると苦笑いを浮かべながら軽く頭を下げた。 羅菜「ごめんなさい、あまり気にしないで?ただ君がこれから住む場所には『開かずの部屋』があるから」 拓哉「さっきから思うんですがその『開かずの部屋』って何ですか?」 開かずの部屋、つまり名前の通り開けない部屋があるのだろう。だけど、二人の様子からそれだけではない事は俺でも分かった。 豪「……拓哉君、先ずは部屋に行こうか 話はそこでするとしよう」 拓哉「………?」 どうしてもこの場では話してくれないつもりなのかその後豪さんは再び歩き始めた。 羅菜「……じゃあ拓哉君、またね」 拓哉「は……はい」 豪さんを横目で見た後羅菜さんは笑顔を浮かべて階段を降りて行った。
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