ラクスとの外出

3/4
499人が本棚に入れています
本棚に追加
/25ページ
  リュウシを降ろすと、ラクスは言った。   「リユ、驚いたか?私はこうして空を飛ぶ事が出来るんだ。他にもいくつかは出来るのだがな」     リュウシは、まさかラクスにそんな力があるとは思わず、少し恐怖を感じていた。   (…どうしよう。男だという事がバレたら…何かされてしまいそうだ)     そんなリュウシを、ラクスは穏やかな表情で見ていた。   「リユ、ここならば靴を脱いでも平気だ」     リュウシはハッとして言葉を返した。   「しかし…」   「大丈夫だ。もし、歩けないほど足が痛いのであれば…」     ラクスは再び、リュウシをお姫さま抱っこする。   「ひゃっ…ラクス様…」   「やはり、これが良いかな」     リュウシは顔を赤くする。    「自分で、歩けます…」     すると、ラクスはクスッと笑った。    「リユ、私がこうしていたいんだ」     「え…!?」     ラクスは、リュウシを抱き上げたまま、しばらく浜辺を歩き 夕日が沈む頃になると、そのまま空を飛び、城に帰った。  
/25ページ

最初のコメントを投稿しよう!