499人が本棚に入れています
本棚に追加
/25ページ
「では、私は、これで」
「ああ。これほどに美しい方を嫁にくださり感謝する」
それは、とても小さな国とその隣国の話。
ある日、隣国の王に、国の中で、とても美しい女性を1人、嫁にほしいと言われた王。
しかし、若く美しい女性は、皆、嫌がる。
そこで王は考えた。自分の三男は中性的な顔をしているから、女装をさせ嫁に出そうと。
「うそでしょ!!?そんな事!!」
戸惑う三男のリュウシをよそに話を進め、今日は、その嫁入りの日。
満足そうな隣国の王の横で、戸惑うリュウシ。
美しいドレスを身にまとい、化粧をした姿は女性そのもの。
そこに、結婚相手の男性がやって来た。
お尻の辺りまである金髪を1つに束ね、整った顔立ちの男性。
白いスーツを身にまとう。
「父上」
「おお、ラクス。この方がお前の妻となる。名は…」
「リ…リユです。リユと申します」
慌てて答える、リュウシ。
最初のコメントを投稿しよう!