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ラクスは立ち上がり、リュウシの横に腰かけた。
「リユ、遠慮などいらぬからな。私の大切な妻なのだから」
「はい、ラクス様」
リュウシが、ラクスの顔をチラリと見ると、ラクスは微笑んだ。
「綺麗な髪をしているな。そしてこの瞳…我が妻にふさわしい」
「あ…」
リュウシは、ドキドキして言葉を返せなかった。
「リユ、今日は、ゆっくりと休め。明日は、私と一緒に出かけよう」
「はい。ラクス様、楽しみにしております」
ラクスが、部屋を出ると、リュウシは、再びため息をついた。
「き、緊張する…」
すると、また部屋をノックする音が聞こえた。
しかし、先ほどとは違う人間のようだ。
「はい」
「失礼します、リユ様」
可愛い声が聞こえて来たかと思うと、まだ13、4歳くらいの少年が入ってきた。
「あれ?君は…」
「はい。私(わたくし)リユ様の身の回りのお世話をさせていただきます、ルフと申します。何でもお申しつけくださいませ」
少年は、リュウシの前に立つと丁寧にお辞儀をした。
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