第1章 見えざる飛竜

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ギャオオーン!その鳴き声にジークは、体が硬直するのを感じた。 すぐに体制を立て直す。そして、剣を構えた。 バサルモスが、地響きをたてながら、突進してくる。 ドーン!その突進をまともに食らったジークは、ゴロゴロと地面を転がった。 素早く起き上がる。剣を握り直すと、ジークは、バサルモスに向かって剣を振り落とした。 剣がバサルモスの巨体に当たる度にジークに血がふりかかった。 そのときだった。突然、バサルモスが大きく体を反らすと、紫色の液体が周りに散らばった。 ――毒液だと分かったときには、既に遅かった。ジークは、バサルモスの強力な毒液をまともに食らってしまった。 徐々に体力が減っていくのが分かる。 急いでバサルモスから離れると、リュックから解毒薬を取り出して、それを飲んだ。 毒が引いていくのが分かる。再びジークはバスターソード改を握ると、大きくバサルモスに斬りかかった。 何度か振り落とす。すると、ガキーンと跳ね返されてしまった。
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