第一章.堕落

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       :        : 「百瀬匠十九歳、人殺しです」 抑揚のない調子にやる気というものは感じられない。 「人殺しか。今月何人目だ?」 「えっと…沢山です」 机上には大量の書類が散らかっているが、椅子に座る男は気にならないようだ。 「ったく…百瀬、だったか?とりあえず七日間やれ」 「七日間?珍しく長いですねー」 「俺も鬼じゃないからな、人を選ぶんだよ」 少し間を開けて男が返した。 「…あんたは間違いなく鬼だよ」
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