第二章.招待状

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そしてその感覚が毎晩夢で復活するのだ。 どうしたらその夢を見ないようになるかは分からないが、恐らく一生消えない恐怖になるだろう。匠はそう感じていた。 少なくとも由里には知られていないが、不審には思われている。 匠はあの日から三日三晩部屋に閉じこもっていたのだから仕方ない。 敵討ちのはずがただの殺人になってしまった。 信也は追及してこない。ただ一回だけ匠にありがとう、と言っただけだった。 だが匠にはそれがどういう意味のありがとうなのかは分からなかったが、あの時撃たなければ二人とも危なかったかもしれないと考えると意味は察することができた。 しっかりと金は頂いていたようだし、もちろん匠も取り分はもらった。というよりは鞄を開けたら入っていた。
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