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「ねぇ。由希ちゃん!
赤い部屋の話知ってる? 」
「何それ? 」
学校の授業が終わり、帰り支度をしているときに目をキラキラさせながら千尋ちゃんが話しかけてきた。
「このまえクラスの男子がね、話していた話なんだけどさー。 」
「何?家の話? 」
「ううん。なんかパソコンの話。」
パソコンでね。
赤い部屋って検索かけるんだって。
そしたらね、ひとつのサイトが見つかるんだってさ。
でね、でね。
そのサイトを見つけても絶対に見ちゃダメなんだってさ!」
「なんで? 」
「さぁ?見たことないから分からないけど…
でもね、なんかさ。こうワクワクしてこない!?」
千尋ちゃんは怖いものには目が無いとってもクレイジーな女の子。
あることがきっかけでこの子にすごい気に入られてしまったのだ。
「ぜんっぜん!
そういう話に首突っ込むなって言ってんでしょうが。」
「そうだっけ? 」
満面の笑顔で受け流そうとしている。
あまりにも素敵な笑顔だから、ついつい許してしまいそうなくらいだけど、そんな風に甘やかしちゃダメだ!
「ひとりかくれんぼの話もひきこさんの話もあたしするなって言ったじゃん!
それで、検証しよう!!って付き合わされるあたしの身にもなってごらんよ! 」
「だって、由希ちゃんがいないとそういうことできないんだもーん。
私…怖がりだからさー」
ものすごく笑いながら憎らしいほどのぶりっ子ぶりで(笑)
「じゃあ、そんな話するなっちゅーの!」
私は彼女の頭を軽くつついた。
「その話はもうしちゃダメだよ?
わかった? 」
「はーーーーい。」
そっぽを向いて返事をしやがった。
小学生か!
「もうっ。
知らないからね!!!」
へへっと笑うと千尋はかばんを手に取りさっさと帰っていった。
ふぅ。と一息ついた。
赤い部屋ねぇ…
一体どんな部屋なんだろう。。。
なんで見たらいけないのかな。。。
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