序章

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次の日の放課後、また千尋ちゃんが近づいてきたので私はつい話しかけてしまった。 「赤い部屋なんてサイトなかったじゃない。」 「え??」 少し驚いたというか意外なリアクションをする千尋ちゃん。 そして、じーっとこちらを見ている。 「な、何よ…」 「ふーん。」 その顔は少しずつにやけていった。 「あれ~?怖いの興味ないんじゃなかったっけ?」 む。(‐_‐) 「確認くらいするわ。」 「ふふふ。そういうことにしとってあげる。」 小悪魔クラスに素敵な笑みを浮かべてくれるのね。。。 「結局、赤い部屋ってのは無いわけなのね?」 「いや…。 あるよ。」 「あ、酒井くん。」 「ごめん。ちょっと話聞こえてたから。」 「それは、別にいいけど、今…赤い部屋あるって言った?」 「あるよ。僕は見てないけど、そのウワサはけっこう有名だよ?」 「男子の間で?」 「んまぁ…。」 「結局、どんな話なの?」 「聞きたい?」 「え?んと………」 ちらっと千尋ちゃんを確認してしまう。 またニヤニヤしてやがるコノヤロウ…。 「あ、ちなみに!」 「何?」 「赤い目の女の話とは、全然違うからね。」 ん? 赤い目の女の話? 「それも、赤い部屋の話って言われてるの。」 「へー。何?どんな話?」 そこでくらいついてきたか千尋ちゃん。 「それはね…………」 酒井くんは、そう言うとゆっくり語りだした。
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