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「あははははは!!」
誰かの笑い声に顔をしかめる。嫌いな声。
「殺してない、だってさ」楽しそうなのに、どこか冷たい声。背筋が震えた気がした。
「誰?」
笑う人を少し怯えながらも見据える。
「俺?」笑いを止めた目の前の人が首を傾げる。
「俺はお前だよ」
「‥は?」
思わず間抜けな声が出る。暗くて見えなかった目の前の人の顔が見える。
‥俺?いや、目が青い。
容姿は俺だった。
「失礼しちゃうよね、"殺す"なんて」
嘲笑するように言う"俺"。
「あれは"壊した"だけなのにね、安田章大くん」止めろ。
「でも結局殺してんだよね」
「止めろ!!」
俺が怒鳴るとアイツは一瞬驚くも笑っていた。
「俺とお前が話すの初めてだよね」アイツは俺にゆっくりと近づいて来た。
「俺を生んだお前が嫌い」
にいっと笑うアイツ。俺がアイツを、生む?
「お前‥誰やねん」
アイツは楽しそうに話しだした
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