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「楽にしていいぞ」
クレトがそういったため敬礼している右手を元に戻した
「クレト・レルス エルフェスのスローターの隊長だ」
「俺はルー・ゼ・クルール、ルーってよんでくれ」
そういってルーは満面の笑みをむけてきた
「ここにくるまえにだいたいのことは説明されたと思うが何か聞きたいことはあるか?」
「いいえ、大丈夫です」
本当は説明なんてされていない
俺がいわれたのは
『お前はただ目の前の敵を殺せばいい。余計な感情は抱くな』
ただそれだけ
敵を殺す
それが俺の存在理由
「戦場にでるのがほとんどだけど上の命令で変なことやらされることもあるから」
ルーがそういうとクレトが何かを思い出したような顔をした
「聞いたかどうか知らんが俺達の階級はあってないようなものだということは覚えておけ」
「どういうことですか?」
「俺達スローターは特別なんだよ」
後ろからルーの声が聞こえ振り向こうとすると頭の上に右手が置かれた
「俺達スローターは王様直属だからホントはそこら辺の軍人より明らかに上なんだ。でも俺達の存在は一部の奴等に以外に知られちゃいけない。そのための隠れ蓑なんだよ」
「簡単にいうとスローター以外のやつと接するときはその階級として接しろってこと」
ルーのいったことをクレトが簡単にまとめてくれたのだが
「あの…手、どけてもらえませんか?」
そういってルーのことを睨めた
自分の頭の上にあるルーの手が気になってしょうがない
というより子供扱いされているようで気にくわない
「これから一緒にやってくんだからそんな殺気たてなくなっていいだろ?」
笑いながら頭を撫でられる
…こういうタイプははっきりいって苦手だ
人と必要以上に接することが嫌いな自分にとって…
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