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U.N.0200 12.24 AM 4:15
シュナイツ・アレインは目を覚ました。
酷く疲れていた。
簡易ベッドに横たわる身体は存外重く沈み込んで、節々が癒えぬ傷みに悲鳴を上げている気がする。
この半年間は、自分の一生の内で最も永く、最も深く心に刻み込まれるだろう。
その、最期の日に。
自分は“終止符”を打つ“名誉”を与えられた。
しかし、“名誉”でも何でもなかった。
ただ哀しくて、苦しいだけだった。
重たい身体に鞭を打ち、ゆっくりと上体を持ち上げる。
軋むベッドが、己の心と重なった。
何度となくついた溜め息を胸に瞳を閉じると、網膜に焼き付いた淡い水平線の向こうに、緋色に染まった哀惜の昊が見えた。
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