Monochrome

4/11
前へ
/127ページ
次へ
「早速ですが、ご飯の食べ方からお教えします」 「……は?」  舐めてンのか、こいつ。オレが飯も満足に食えない赤ん坊だと思ってやがるのか。だとしたらぶん殴る。  オレが殺気を放つと、シロガネは両手を上げた。降参、とか手を挙げろ、とか警察がやりそうな感じで。 「待ってください。人間とは勝手が違うんですよ。それに食事は生存に不可欠です。だから、騙されたと思って聞いてください」  そこまで言われると、従わざるを得なくなる。オレは緩慢な動きで頷いた。 「ありがとうございます」  一礼するこいつの動きは、流れるようで品があった。何者だよ。 「では、簡単に説明を。華は、人間か妖怪、あるいは半妖を『糧』とします」 「……かて?」 「ええ。平たく言えば」  何となくわかったが、実際に笑顔で言われると背筋が凍り付いた。 「彼らを殺し、食べるわけです」
/127ページ

最初のコメントを投稿しよう!

54人が本棚に入れています
本棚に追加