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三浜渚(みはまなぎさ)は死体愛好者である。
それだけの情報を頼りに、オレはそいつを見極めにきた。
相変わらずシロガネの性の悪さは直らない。「ホシクズさんならそれだけの情報でもなんとかなるでしょう」なんてテキトーな文句並べやがって。ただオレが四苦八苦してるのを面白がってるだけだろうが。
死体愛好者。と聞いて、まあいい気分はしない。横文字でなんと言ったか……忘れたが、そういう輩は頭のネジが吹っ飛んでいる場合が多い。出来れば関わりたくない人種だ。
とは言え、オレはシロガネの「助言」を元にして餌を決める。彼いわく、まだ華として半人前のオレは彼のチュートリアルを受けている状態。自分で餌場を探すのはまだ早い、のだとか。納得していいのか丸め込まれているのか。
そして、その三浜渚なのだが。
そいつが通うという専門学校にやってきた。……死体愛好者が日本の専門学校生? 世の中わかんねェな。
シロガネからは名前、そしてここの生徒だと言うことしか聞いていない。この名前じゃあ性別もわからん。
けど、オレ……というかカメリアに作られた華には餌を見分けるスキル、のようなものが備わっていた。
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