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「閻魔大王様!」
遠くの方から赤鬼が叫びながら走ってくるのが見えた。
「緊急事態です!」
赤鬼は私の前に到着すると片膝をつきそう告げた。
私はまたか、と思いつつもいつも通りの返事を返した。
「何事だ」
低い声でそう言うと、赤鬼は少し緊張したのか若干震えていた。
「また、寿命を迎えずに自殺したものが!」
はぁ……
私はため息をついた。
最近多いんだよな自殺者。
めんどくさいな。
そう思いつつも顔には出さずいつも通り対応する
「通せ」
はっ!
赤鬼はそう言って一人の少年を連れてきた。
「そなた、名は?」
私は少年に問いただした。
「……妹尾 彰」
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