イモオ

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俺は無視してそいつの目の前を通り過ぎようとした。 「ちょっとイモオ君、冷たいじゃぁん?」 目の前を通り過ぎようとした俺の腕をそいつは掴んだ。 「ごめん、考え事してて気づかなかった。でなんだった?高瀬君」 こいつは同じクラスの高瀬 将人(たかせ まさと) 学校一の悪、という噂。 「なんだった?じゃねぇだろ?」 高瀬はそう言うと俺の鳩尾(みぞおち)に蹴りを一発入れた。 俺変な声を出しながらその場に倒れこんだ。 「金だよ。持ってんだろ?」 高瀬は倒れている俺の上に馬乗りになり手を差し出した。 どうやら金を渡せということらしい。 俺は財布から一万円札を取り出し、高瀬に渡した。
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