おわり~変わり者~

2/7
4人が本棚に入れています
本棚に追加
/105ページ
風が吹いて、月は、フェンスを慣れた手つきで掴んだ。 日はもうだいぶ傾いてきており、時間はあまりない。 月は、右手に持つ、1枚の紙飛行機を見つめた。 これが、最後の紙飛行機だ。 (……これを飛ばしたら……。) もう、ここへは来ない。 『彼』とは、お別れだ。 なんだか、寂しい気がしないでもない。 けれど、『彼』以上に、月にとって、大事な友達ができた。
/105ページ

最初のコメントを投稿しよう!