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僕の名前は織田
これは、とある休日の話
僕は、町外れの野原を散歩していた
まさに快晴
雲は高く、風も穏やかで
仕事のストレス、疲れを忘れさせてくれるほどの天気だ
足が軽い、どれだけ歩いただろう?
僕は、小さなカフェを見つけた
看板は出ていないが
営業はしているみたいだ
だが、どうも男1人だと入りづらい
でも、せっかくだしなぁ~
と、思いながらも入るのをやめ、帰ろうとした瞬間
後ろから声が聞こえた
???「・・田くん?」
僕は、誰かに呼ばれた気がして振り返ると
そこに立っていたのは、10年前僕が初めて好きになった女性
吉村 絵里である
織田「吉村さん?」
絵里「久しぶりだね?」
織田「あぁっ、久しぶり」
動揺が隠せない
絵里「ここよく来るの?」
織田「いやっ、初めて」
絵里「待ち…合わせ?」
織田「違うよ、たまたま散歩してたら着いただけ」
絵里「そうなんだ・・・もし良かったら少し話さない?」
織田「良いけど…」
彼女に誘われるがままにカフェの中に
店内はアットホームな感じで、風通しも良くとてもリラックス出来る空間だ
絵里「10年ぶりだね」
織田「そうだね」
絵里「今、何してるの?」
織田「理容師だけど…」
絵里「そうなんだぁ、昔からなるって言ってたよね!凄いなぁ~」
織田「大したことないよ」
絵里「なんか素っ気ないね・・・」
絵里が寂しそうにつぶやいた
織田「そんな事ない!」
絵里「え?」
織田「いやっ、久しぶりだから緊張しちゃって」
絵里「なんで緊張?」
彼女は不思議そうに僕を見つめている
織田「だって、こんなに綺麗になってるし緊張だってするよ!」
(それに初恋の人だし)
絵里「あ…ありがとう」
絵里が頬赤くしてうつむいた
(なにこの反応?)
それを見た事で、緊張の糸が切れて自然に話す事が出来た
外はもう夕日で真っ赤になっていた
すると彼女から衝撃の一言が・・・
絵里「ここ思い出の場所なの」
織田「何の?」
絵里「私がプロポーズされた場所」
彼女は照れながら言った
彼女は去年結婚したみたいで、今は主婦をしている
僕は、少し寂しかったが、彼女が幸せならそれで良い!
僕が好きになった人が幸せならそれで・・
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