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普通の人間の倍はあるであろう大きさ。手があり、足があり、人の姿にはよく似ていたが、首から上が全く異なっていた。
動物の馬と牛の被り物をしたような顔。その顔は、ただ悪意に満ちている。
よく見ると、手の先の形も普通の人間とは異なっていた。
「何故、ここに人間が入ってきているんだ……?」
牛によく似た異形の者がそう言った。その言葉に、馬によく似た異形の者が首を傾げながら答える。
「何か不具合があったのかもしれん。いや、しかし、これは問題だ」
そんな会話を余所に、俺の視線はある物に集中していた。
馬によく似た者の手には、信じられないほど巨大な斧が持たれている。
その斧の刃からは、夥しい量の赤い液体が滴り落ちていた。
一体、今、自分はどういう状況に置かれているんだ?
馬や牛が人の形をしていて、斧を持っていて……。
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