幻影の侵略者

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「いいっ!!」 声にならないほどの悲鳴が口から零れる。切り口から噴水のように赤い血液が噴き出し、馬の体の一部を染め上げる。 「あああああああっつ!」 次に、右腕の切り口から信じられないほどの痛みが走った。経験した事がない激痛に、意識が遠のいていく。 やばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばい 頭の中を埋め尽くしていく言葉たち。痛い。殺される。右腕。助けて。死ぬ。現実? 夢。苦しい。 俺は地面に倒れて、もがき苦しんだ。歯を食いしばっても痛みが遠のく事はなく、声すらも出ない。 目から溢れた涙と鼻水、口から出ている涎が混じり合い、顔がどうなっているのかすらも分からない。 「あああああ」 頭上から馬の笑い声が聞こえてきた。
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