幻影の侵略者

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誰も見た事がない世界に行ってみたい。 ふと、そんな事を考えた。 いや、現代でそんな場所がない事はもうほとんどの人が理解しているはずだ。 まだまだ未踏の地はあるとはいえ、そんな所を発見するなんてありえない確率だろう。 それでも、誰も行った事がない場所に行ってみたいというのが男の夢だったりもする。 そんな非日常的な事が起きるなんて事はゼロに等しい確率でないんだけど。 信じられないほど平凡な毎日。信じられないほど変化のない毎日。 そんな日がずっと続くからこそ、何かが起きてくれないか期待してしまう。 いざ、何かが起きたらきっと平凡な毎日に戻ってくれないかと思うんだろうけど。 仕事を終えて家に帰ると、俺は靴を脱ぎ捨てて荷物を置き、シャワーを浴びた。
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