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カーテンから漏れる光。ゆらゆらゆらゆら…。
―「あ″―――!!」
大声をあげながら、彼女もとい森野しのぶは目覚まし時計を見た。
今日はしのぶが転校先で初めての登校日だった。
「やばいやばーい!!うわーん!!お父さん起こしてよ!!」
バタバタしながら泣き叫ぶ娘を横目で見ながら、父の森野隆義は冷静に
「お前が悪いんだろう。高2にもなって一人で起きれないとは…情けない」
と飽きれ顔だ。そんな会話をしてるうちにしのぶの準備も終わり、
「いってきまーす」
と隆義の話しもほぼ聞いていない状態で学校へと駆けていく。
まだ寝癖のついた頭など気にせずしのぶはギリギリ間に合ったバスに乗り込み今日がどんな日になるのかを一人で妄想していた。
―――ねぇ?起きた方がいいよ?ねぇってば!!
「ん?もう少し寝かし…」
『起きろ!!寝癖やろう!!俺たちが遅刻すんだろっ』
パチ!!
いつの間にか寝ていたしのぶの前には同じせいふくを着た2人の男の子が立っていた。
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