フルーツタルトの章・オムライスに、グリーンピースは必要か?

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「タルトもうお昼よ、そろそろ起きない」 ママが部屋に入ってきて声をかけた。 「もう朝なの?」 タルトがまだ眠そうに答えたの。 私は出来る事なら後少し、タルトの暖かい体温を感じながら眠っていたかった。 でも残念だけどママは私たちの被ってる布団を強引に剥がしたの。 それでタルトは諦めて起きる事にしたみたい。 「はぁ~、ママおはよう」 「おはようタルト。お昼出来てるから降りてきて食べなさい」 「う~ん・・・・。お昼ご飯・・・・なぁに?」 そういうとタルトはまた横になっちゃった。 私の身体にまた、タルトの温もりが伝わってきたの。 「ほら、起きなさいって。お昼オムライスよ」 オムライスと聞いてタルトは飛び上がるようにして起きたわ。 「オムライス!やった~」 「それじゃ、早く降りて来なさいね」 タルトが返事をすると、ママは満足したのか部屋を出て行ったの。 「あ、クマちゃん、おはよう。お昼オムライスだって、やったねぇ」 タルトが嬉しそうに私に話しかけてくれた。 私はただ彼女を見つめるだけで何も応えない。 応える事が出来ない。 私はぬいぐるみだから。 それでも彼女は私に話をしてくれる。 「クマちゃん、昨日ゴメンね。痛かったよね?」 今度は、少しだけ悲しそうにいったの。
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