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「グラタンに嫉妬するなんてありえないぞー?」
アタシは利玖を見ながらも、チラチラとグラタンに目線を向ける。
は、早く食べたい……。食べていいよね、ね?
そっとグラタンにスプーンを入れようとした瞬間に利玖が半泣きでアタシを見る。
「嫉妬したっていいでしょ…?姉ちゃんは僕よりグラタンが好き……?」
「何言ってんだか。利玖の方が大好きだよ!それから男の子が12歳にもなって泣いてたら恥ずかしいぞ?」
長袖を着ていたので、服の袖で軽く利玖の涙を拭く。
「そっか……そっか!グラタンより僕の方が…。うん!僕もう泣かないっ」
利玖は赤くなていた目の変わりに、次はほっぺを赤く染めた。
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