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「よいっしょ!…ととととっ」
水溜まりを避けながら歩くも、滑ってよろける。幸い転ぶことはなかったが。
「だっせー」
ふいに後ろから声がした。
暗くて顔がよく見えない為、男か女かはわからない。
「ちょーっと君、初対面の方に向かってその言い方は少々失礼だと思うよ」
「あ、聞こえてましたか?ただ思ったことを正直に言ったまでですが?」
そう言い残し、アタシの横を通る。
こ、この糞餓鬼!!
アタシは早足でそいつを抜く。
そいつは驚いたのか、一瞬その場に立ち止まった。
だがそれもつかの間。
勝ち誇った顔をしていたアタシを、凄い勢いでそいつは追い抜く。
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