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担任のくだらない話を聞き、下校となった。
「相原さん、落としましたよ」
帰り支度をしている美月の後ろの席からふと呼ばれた。ワンレンの艶やかな髪が腰まで届きそうな女の子が、美月のボールペンを差し出した。名前は確か…
「江藤…さんだっけ??ありがと」
「ぁ!さやかでいいです」
「私も美月でいぃよ!よろしくね」
「こちらこそ!また明日ね!」
そういってさやかは頬をぱっと染めて教室を出た。
純情無垢。そんな言葉の似合いそうな女の子。美月には少し苦手なタイプだった。
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