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「転校初日ってことでさ歓迎会やろうぜ?」
「歓迎会って…?」
総は困惑した様子で聞く。
「ただ遊びに行くだけだって!」
そう言い総の肩を叩く。
「そ、それより名前は?」
「名前?」
「君の名前だよ」
彼は「あ~、まだだったな~」なんて陽気なことを言いながら自己紹介をしてくれた。
「俺の名前は園田 志野って言うんだバスケ部だ」
志野はそこまで言うと歓迎会の話をしてきた。
「メンバーはどうする?」
「メンバーって誰が行くの?」
「ん?俺とお前」
志野は苦笑いしながら自分と総を指を指しながら言った。
「無計画だな…あっ!じゃあさ!」
総が何かに思いついたようで、ちょっと嬉しそうな顔をしながら提案した。
「俺の席の隣の人は?」
総は真理亜の『他人のふり』という約束を守り遠まわしな言い方になった。
「え…」
僕が真理亜のことを口にしたら志野は驚いた顔をして暗い顔になった。
気のせいか、周りの生徒達もお喋りをやめ、こっちを見ている。
いや、もうこれは気のせいじゃない…
いくら僕でも分かる、
何かあるな…
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