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カルテロの鞭は、容赦なくあたしの背中を何度も何度も打ち続けて、鈍い音だけが部屋に鳴り響いていた。
やがてあたしはぐったりして、目を開けることも出来ずにいると、カルテロは我に返り、少し髪が乱れていることに気づいて髪をかき上げた。
「許すものか…!匠……!来い!!私がこの手で殺す。その後、この女もボロボロにして、殺してやるからな……!」
*
あたし、ニューヨークに帰ってきたんだ…。
もうここに帰ることはないと思ってた。
ダディもママも、もうここにいないのに…。
あたし…ここで死ぬのかな。
助けてよ、匠。
ううん。駄目だ。
やっぱり来ないで…!
助けにきたりしちゃ駄目…。
あいつに、殺される…!!
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